妊婦さんが蕎麦を食べるときの注意は?【看護師が解説】

妊娠中の食事には何かと気を使いますね。

蕎麦は、アレルギーを起こす人もいるため、妊娠中には食べても大丈夫かどうか、赤ちゃんには影響がないかなど、心配になる方もいると思います。

ここでは、蕎麦に含まれている栄養素や妊娠中に蕎麦を食べても良いかどうか、赤ちゃんへの影響、蕎麦を食べるときの注意点などをお話します。

蕎麦とはどういう食べ物か?

蕎麦にはどのような栄養分が含まれているのか説明しましょう。

どのような成分か?

生そば1玉分(1人分)120gで、カロリーは、329kcalです。

ポリフェノール、ビタミンB1、ビタミンB2、必須アミノ酸などの栄養素が含まれています。

タンパク質を構成しているアミノ酸は、全部で20種類あります(自然界では500種類程)。

この内9種類は、身体の中で作ることができないアミノ酸を必須アミノ酸といいます。

メリット

蕎麦を食べるメリットはやっぱり栄養面ですね。

【ルチン(ポリフェノールの一種)が豊富】

ポリフェノールは、ワインや緑茶にも含まれています。

ポリフェノールは、血液をサラサラにする効果があり、血管も丈夫にしてくれます。

血管が丈夫だと、血液の流れもよくなり、充分な栄養素が各臓器に行き渡ります。

妊娠中以外でも大事な栄養素です。

【ビタミンB1が豊富】

ビタミンB1は、糖質がエネルギーに変わるときにサポートする働きがあります。

米や他の麺類と比較すると、ビタミンやミネラル分が豊富です。

【ビタミンB2豊富】

エネルギーの代謝や皮膚や粘膜を健康に保ちます。

【必須アミノ酸がバランス良い】

大人ではロイシン、イソロイシン、バリン、トレオニン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファンの9種です。

蕎麦には、これらがバランス良く含まれています。

必須アミノ酸を含んでいるということは、タンパク質の質が良いのです。

【腹持ちがいい】

パスタやうどんなどに比べると、蕎麦は腹持ちがいいといわれています。

パスタなどの原料の小麦粉は、血糖値が上がりやすいため、消化が早くお腹が空きやすいといわれています。

デメリット

蕎麦を食べるデメリットはあるのでしょうか。

2つありますので、ご説明しましょう。

【アレルギー】

蕎麦は、アレルギーを起こす食品です。

そのため、蕎麦を含む加工食品は、表示の義務があります。

皮膚の症状やアレルギー反応などの症状があるときには、受診しましょう。

【栄養バランス】

蕎麦そのものの栄養分はいいのですが、食事を蕎麦だけで済ませると栄養が偏ります。

野菜などを組み合わせて食べるようにするといいですね。

アレルギーは大丈夫?

蕎麦は、妊婦さんでも食べられるのかな、赤ちゃんへの影響はないのかなと気になりますね。

蕎麦アレルギーを持っていなければ、食べても大丈夫です。

妊娠中、赤ちゃんのアレルギー発症予防のために、妊娠中や授乳中にアレルギーを起こす食品を母親が除去することは奨励されていません。

自己判断で、除去するとママと赤ちゃんに栄養障害を起こすリスクがあるとされています(参考文献1)。

ただ、複数のアレルギーを持っている人、蕎麦を食べて皮膚症状が出たことがある人、口の中がザラザラしたことがある人など、何らかの変化を感じたことがあれば、妊娠中にはより強く出ることがありますので、注意しましょう。

食べる時の注意

蕎麦を食べるときに注意することがあります。

これを参考にして、蕎麦を食べるといいですよ。

バランス

蕎麦を食べるときには、それだけではバランスがよくありません。

蕎麦と一緒に食べるものを選びましょう。

例えば、蕎麦だけでは、炭水化物や脂分は控え、タンパク質や野菜を補うようにするといいですね。

山菜蕎麦やきのこ蕎麦、けんちん蕎麦などは、野菜が入っているのでおすすめです。

また、天ぷらや揚げ物、ご飯は控えると脂分や炭水化物が多すぎないですね。

蕎麦を1人分食べるとしたら、その他の食事では、ご飯中盛り2杯程とコッペパン1-2個が1日の目安です。

妊娠週数によって、奨励される炭水化物の1日量が違います。

妊娠中の食事の適量を知って、量を調節できるといいですね。

厚生労働省が作った「妊産婦のための食事バランスガイド」には、妊娠中の食事の量とバランスが簡単にわかるようになっています。

ぜひ、参考にしてくださいね。

[厚生労働省「妊産婦のための食事バランスガイド」]

食べた後の確認

妊娠中は、普段よりも免疫が弱くなっています。

軽い症状だったアレルギーが強く出たり、アレルギーがなかったのに出てしまったりすることがあるかもしれません。

下記に当てはまる人は避けておくのが無難ですね。

  • アレルギー体質
  • 小麦アレルギーがある
  • 蕎麦を食べて発疹や皮膚が赤くなったことがある
  • 蕎麦を食べて口の中がザラザラした、かゆくなった、痛くなったなど

摂取しすぎると危険なこと

蕎麦を食べ過ぎると、2つのことが心配です。

【体重増加】

蕎麦は、割とカロリーが高い食品です。

また、蕎麦は麺の100%が蕎麦でできているとは限りません。

100%の蕎麦は十割蕎麦、蕎麦80%と小麦粉20%でできた蕎麦だと二八蕎麦といいます。

市販のものの多くは、小麦粉を含んでいるものがあります。

小麦を含む割合が多いほど、血糖値が上がりやすいといわれています。

腹持ちも悪くなるため、たくさん食べたくなるかもしれません。

【栄養のかたより】

同じ物をたくさん食べると、栄養が偏ります。

色々なものと組み合わせて食べるといいですね。

次に、蕎麦と一緒に食べると良いものをご紹介しましょう。

バランスよい食事を心がけよう

蕎麦を一緒に食べると良いものをお伝えします。

山菜

蕎麦は必須アミノ酸など、栄養もある食品ですが、蕎麦だけ食べるとなると栄養が偏ります。

山菜蕎麦などにして、野菜を一緒に摂るとバランスが良くなります。

きのこ

きのこには、食物繊維やビタミンDが豊富に含まれています。

特に乾燥きくらげは、他の食品の中でもトップクラスです。

そしてカロリーは少なめなのでありがたいですね。

けんちんそば

けんちん蕎麦には、大根、ニンジン、ごぼう、ネギなどを入れて作ります。

店によって、里芋やこんにゃくなども入れることもあります。

野菜と蕎麦の組み合わせがビッタリですね。

まとめ

蕎麦に含まれている栄養素や妊娠中に蕎麦を食べても良いかどうか、赤ちゃんへの影響、蕎麦を食べるときの注意点などをお話しました。

蕎麦は、アレルギーを起こす食品として知られていますが、アレルギーがない妊婦さんは食べても大丈夫です。

ただし、蕎麦を食べて何らかの変化を感じたことがある人、複数のアレルギーがある人は、妊娠中は免疫力が弱っているので、蕎麦アレルギーの症状がで出るかもしれません。

食べるときには注意しましょう。

蕎麦を食べるときには、野菜を合わせて食べて頂くとバランスが良くなりますので、参考にして食べてくださいね。

参考文献

  1. 食物アレルギー研究会 「食物アレルギーの診療手引き2017年」
  2. 厚生労働省「妊産婦のための食事バランスガイド」