妊婦さんは明太子を食べても大丈夫?【看護師が解説】

妊娠中は、食べ物に関して敏感になってしまいますよね。

普段は何気なく食べていたものでも、気になるものです。

明太子もそのまま食べてもよいのかどうか、心配になっている人がいるのではないでしょうか。

ここでは、明太子は妊娠中に食べてもいいのか、どんな栄養素が含まれているのか、明太子を食べるときの注意点などをお伝えします。

明太子とはどういう食べ物か?

明太子とは、スケトウダラという魚の卵から作られています。

明太子は、唐辛子を使った調味料につけて熟成したものです。

たらこは、スケトウダラの卵ですが、塩漬けにされたものです。

明太子とたらこは、味付けの違いなのですね。

では、明太子の栄養成分についてご説明しましょう。

カロリー

中くらいの明太子1個で約35g、カロリーは44kcalです。

タンパク質

魚や肉に含まれている栄養素です。

肉よりも魚の方が、体内で利用される量が多いとされています。

また、肉に比べて消化されやすいタンパク質が多く含まれており、妊婦さんだけでなく、赤ちゃんや高齢者まで無理なく食べられるものです。

タンパク質は、身体を作るもととなります。

ビタミンB1

ビタミンB1は、糖質がエネルギーに変わるときにサポートする作用があります。

ビタミンB2

エネルギーの代謝、皮膚や粘膜の健康を維持するのを助ける働きがあります。

ビタミンE

抗酸化作用があり、細胞の健康を維持するのをサポートする働きがあります。

ナトリウム

身体の塩分濃度を調節し、他の栄養素の消化や吸収をサポートしたり、筋肉の動きや神経伝達を助けたりする働きがあります。

亜鉛

亜鉛がないと作ることができない酵素が200種類以上あります。

発育を促し、傷の回復をサポートし、味覚を正常に保つ働きがあります。

妊娠中はいつでも避けたほうがいい?

妊娠中に明太子を食べることは禁止されてはいません。

どの時期でも食べても良いのですが、しっかりと火を通して食べるようにしましょう。

妊娠中に明太子を避けたほうがいい理由

妊娠中には、生の明太子を食べるのは控えましょう。

リステリアによる食中毒

明太子には、リステリア菌による食中毒のリスクがあります(参考文献1)。

一般的には、リステリアをたくさん摂取しなければ発症しないものです。

また、発症しても軽症で、自然に治癒することが多いとされています。

リステリア菌に感染した時の症状には、発熱、悪寒、筋肉痛などです。

他の感染症との区別がつきにくいことや、敗血症や髄膜炎、中枢神経症状などを引き起こすこと(リステリア症)があります。

妊婦さんが感染すると、流産や早産、生まれた赤ちゃんに影響を及ぼす可能性が指摘されています。(参考文献1)

食あたり

食中毒とまではならなくても、胃腸の調子を悪くしたり、下痢になったりする可能性があります。

妊娠中は、抵抗力が低下していますので、普段は普通に食べているものでも、胃腸の調子が悪くなったり、アレルギーを起こしたりしやすい状態です。

明太子の調理方法

明太子は、どのような調理方法で食べると良いのかお話します。

食べてもいい調理方法

食べても良い調理方法は、明太子に火を通すことです。

やっぱり明太子だと焼くことですね。

もちろん、煮たり蒸したりしても良いのです。

しっかりと火が通っていることを確認して食べるようにしましょう。

食べてはいけない調理方法

妊娠中には、明太子を生のまま食べるのはやめておきましょう。

リステリア菌の感染と食あたりなどが心配です。

明太子を食べるときの注意点

明太子を食べるときの注意点をご紹介します。

参考にしてくださいね。

信頼できるお店で購入する

鮮度の良いものを扱っている信頼できる店から買いましょう。

よく加熱する

加熱によって食中毒を起こす原因菌の活性を止めることができます。

中の方まで加熱されているかどうか確認してから、食べるようにしましょう。

新鮮なものを選ぶ

明太子に限らず、食べ物はできるだけ新鮮なものを選ぶようにしましょう。

新鮮なものでないと、よく加熱しても胃腸の調子を崩すかもしれません。

冷蔵庫を過信しない

冷蔵庫に入れていたから大丈夫と思わずに、早めに食べるようにしましょう。

冷蔵庫も温度設定をしていても、ドアの開け閉めの回数や外気温など様々の条件によって、冷蔵庫内の温度は変化します。

早めに料理・早めに食べる

買ってきたら早めに調理して、早めに食べるようにしましょう。

賞味期限がまだだから大丈夫と思わずに、新鮮なうちに料理して食べてくださいね。

時間がたつと雑菌が繁殖する可能性があります。

また、リステリア菌は冷蔵庫でも繁殖する可能性がありますので、注意しましょう。

たくさん食べすぎない

たくさん食べ過ぎると、栄養が偏る可能性がありますし、塩分の摂り過ぎになる可能性があります。

美味しいからと言って、食べ過ぎないように気をつけましょう。

妊婦さんにとって安全な食事を心がける

安全な食事を心がけることは、妊娠中に限らず普段から大事なことです。

ここでは、妊娠中には特に気をつけてほしいポイントをまとめました。

何が安全か確認する

妊娠中に食べられるもの、食べられないもの、注意が必要なものなどがあります。

どんなものを避けた方が良いのか、注意事項を確認しておきましょう。

基本的に、火が充分に通ったものを選んでくださいね。

新鮮なものを選ぶこと

常に新鮮なものを選び、よく火が通されているかどうかを確認するようにしましょう。

妊娠中は、免疫力が低下していますので、食中毒を起こしやすい状態です。

加熱すること

食べるものが、加熱されているかどうか確認しましょう。

妊娠中は、免疫力が低下していますので、加熱されているものを食べたとしても、食あたりになったり体調が悪くなったりしやすい状態です。

料理したら早く食べる

料理したものは、できるだけ早く食べるようにしましょう。

時間がたってしまうと、傷みやすくなります。

「買ったらできるだけ早く料理(加熱)する」「料理(加熱)したものはできるだけ早く食べる」ようにしましょう。

時間がたったものは処分する

時間がたってしまったものは、思い切って処分するのが無難です。

特に梅雨の時期や夏には、温度や湿度が上がるため、食べ物が傷みやすくなります。

冷蔵庫を過信しない

リステリア菌など、冷蔵庫に保存していても繁殖するものもありますので、注意が必要です。

「冷蔵庫に入れていたから大丈夫」と思わず、早めに調理して食べましょう。

清潔を保つこと

調理に使用する調理器具や調理者の手を清潔にしましょう。

手洗いはもちろん、「肉や魚などを調理するまな板や包丁は、生野菜に使うものとは別にする」「鍋や調理台、ふきんなどを清潔に保つ」ことも心がけるといいですね。

念のために熱湯消毒をするのもいいですね。

保冷剤と保冷バッグの利用

買った食品は、傷みを防ぐために保冷剤や保冷バッグを使って、冷やして持って帰ってすぐに冷蔵庫へ入れるようにしましょう。

まとめ

明太子は妊娠中に食べてもいいのか、明太子の栄養素、明太子を食べるときの注意点などをお伝えしました。

妊娠中も明太子を食べても大丈夫です。

でも、安心して明太子を食べるには、しっかりと火を通すことが必要です。

妊娠中に食中毒を起こさないように、注意事項を参考にして頂くといいですよ。

参考文献

  1. 厚生労働省 リステリアによる食中毒
  2. 食品安全委員会 「非加熱喫食食品から検出されるリステリア・モノサイトゲネスのリスク評価に関する研究報告書」