妊婦さんが柿を食べる時の注意点【正看護師が解説】

秋になると、柿がおいしい季節になります。

甘くて栄養価も高い柿ですが、妊婦は柿は食べていけないと聞いたことはないでしょうか。

実は昔からそのようなことは言われていました。絶対に柿を食べてはいけないというわけではありません。

妊婦にとって取り入れたい栄養価も沢山入っています。けれど何が原因でそのように言われているのか、そして実際に食べるとどういうことが起きるのか、詳しく解説をしていきます。

柿とはどういう食べ物か?

柿は秋に出回る果物ですが、どういう栄養が入っているのでしょうか。詳しく説明していきます。

ビタミンC

柿にはビタミンCが豊富に含まれています。

柿100mgに含まれるビタミンCの含有量は70mgです。ビタミンCが多いと言われているレモンがおよそ20mgなので、そのレモンより3倍以上含んでいます。

柿を一個食べると、一日のビタミンC摂取量が摂れるほど豊富に含まれています。

ビタミンCには免疫力を高める効果があります。

タンニン

柿にはタンニンという成分が含まれています。

タンニンとは植物界に存在するポリフェノールの一種です。抗酸化力をもつため、動脈硬化などの予防に効果が期待されます。

少し渋みが感じられるのが特徴です。またタンニンはタンパク質を変性させて組織を縮める収れん作用があります。

この収れん作用により肌のひきしめに効果があるため、スキンケアなどにも入っています。

また直接タンニンを摂取することで腸の痙攣などによる下痢を押さえたりする効果もあります。

カリウム

カリウムの柿の中に含まれています。カリウムは体内の余分なナトリウムを排出させ、利尿作用によりむくみの予防や改善に効果があります。

またカリウムにはナトリウムを排出させることで血圧を下げる効果もあります。

カリウムは汗や尿によって失われやすいミネラルなので、食物からしっかり摂取する必要のあるものです。

妊娠中はいつでも避けたほうがいい?

妊娠中の柿は避けたほうがいいのでしょうか。

まず妊娠期間で一番大切なのは妊娠初期です。妊娠初期は胎児の重要な器官を作る時期なので、食べ物なども慎重になります。

柿は栄養価の高い食べ物なので、必ずしも避けなければいけないことはありません。

けれど食べ過ぎは禁物です。特に妊娠初期は柿を食べる時は一日半分程度に抑えましょう。

妊娠中に柿を避けたほうがいい?

では実際柿は、妊娠中に食べるとどういったことが考えられるのでしょうか。

柿に含まれるタンニンに注意

柿を食べる時に注意しなければいけない成分は、タンニンです。

タンニンは動脈硬化を予防する効果があるものですが、タンニンは鉄分の吸収を阻害してしまいます。

妊娠中は胎児に栄養を送るので、どうしても妊婦は鉄分不足になりやすい状態です。

そこにタンニンを沢山摂取してしまうと、余計に鉄分が少なくなり貧血に陥りやすくなってしまいます。

けれど柿にはほかにも沢山の栄養素が詰まっているので、食べてはいけないというわけではありません。

しかし食べる量を考えていかないといけない食材ではあることは確かです。

体を冷やす

柿は身体を冷やす作用があります。妊婦は身体を冷やすことはよくありません。

身体を冷やすとつわりが酷くなったり、難産になったり、酷い場合は流産につながることもあります。

そのため、身体を冷やしやすい果物である柿は量をコントロールする必要があります。

便秘になりやすくなる

柿に入っているタンニンは収れん作用があり、腸の痙攣などを抑える作用があります。

しかしタンニンを摂りすぎると、逆に腸の動きを鈍くさせてしまい便秘になりやすくなってしまいます。

妊娠中は特に腸の動きが悪くなるので便秘になりやすい状態なので、それを更に悪化させてしまう可能性があります。

食べるときの注意

実際に柿を食べる時の注意点を説明していきます。

量の注意

柿にはタンニンが含まれているため、食べる量は気を付けなければいけません。

一日に食べる量は柿1個程度にしましょう。それ以上食べると身体を冷やしたり、鉄分の吸収を阻害したり便秘になりやすくなるなどの影響が考えられます。

空腹時には食べない

空腹時に柿を沢山食べると、便秘を悪化させてしまう可能性があります。

タンニンが胃粘膜を刺激してしまうことが原因にあります。柿を食べる時は食後などに食べるようにしましょう。

温めて食べる

柿は冷やして食べるのが一般的ですが、身体が冷えてしまいがちです。

柿のもう一つの食べ方として、温めて食べる方法があります。柿の成分の中でシトルリンという成分が入っていますが、これは身体を温める効果があります。

そのシトルリンは温めることでその効果を増加させることができます。

柿を薄くスライスしてトースターなどで温めて食べる方法がおすすめです。

柿の良い点

柿には沢山の栄養素が入っています。妊婦にとって嬉しい効果も沢山あります。

むくみに効果的

妊娠中は血流が阻害されやすいのと、循環血流量が増加するため、むくみやすくなります。

柿に含まれるカリウムはこうしたむくみに効果があります。適量を食べることで辛いむくみを改善する可能性があります。

免疫アップ

柿には沢山のビタミンCが含まれています。

ビタミンCは身体の免疫力を高める作用があります。

妊娠するとママの免疫力は低下してしまうので、娠中体調を崩さないようにするためには、ぜひ取り入れたい栄養素です。

またビタミンCは胎児が成長するために、欠かせない栄養素でもあります。赤ちゃんのためにもしっかり取りたい栄養素です。

妊娠中の肌トラブルに効果

妊娠中はホルモンバランスの崩れや、免疫力の低下などによって皮膚トラブルが起きやすくなります。

今までニキビができなかった人も、妊娠を機に突然できるようになる人もいます。

またお腹が大きくなるとお腹周りにあせもや湿疹ができやすくなります。

柿にはビタミンAが豊富に含まれていて、このビタミンAは皮膚のバリア機能を正常に保つ機能があります。そうした皮膚トラブルにも柿の摂取は効果的です。

バランスの良い食事を心がける

妊娠中はこれを食べていれば大丈夫といってものはありません。

さまざまな食材をバランスよく摂取することが一番大切です。基本は和食中心の一汁三菜が好ましいです。

主食をしっかりと取りつつ、魚や肉からタンパク質を摂取し、野菜でビタミンや食物繊維などを補います。

特に妊娠中は貧血になりやすいので、赤身の肉や魚なども積極的に取っていきましょう。

そしてそこに食後のデザートや間食として果物を食べるようにすることが理想的です。

もし病院で食事コントロールをされている場合は、指導にそって食事をとるようにしましょう。

バランスの良い食事をすると、ママと赤ちゃんの両方にとってメリットがあります。

まとめ

「柿が赤くなれば医者は青くなる」ということわざがあります。

柿を食べるとみんな元気になり、病院に行かなくなり医者が困るという意味ですが、それだけ柿には豊富な栄養が沢山あります。

妊婦にも嬉しい栄養素が沢山はいっていることが分かりました。けれど食べ過ぎには注意が必要です。

何事も食べすぎはよくありません。バランスよく食事をとり、栄養を補っていくことが産後のママの身体を作っていくことにつながります。

柿も栄養の一つとして適量を取り入れて、楽しい妊娠生活を送っていきたいですね。