妊娠12週目母体の変化は?【看護師が解説】

妊娠中は、ママの身体の中では、どのような変化が起こっているのか、赤ちゃんは、お腹の中でどのように成長していくのか、とても気になりますね。

今回は、妊娠初期の後半、妊娠12週目の母体の変化や赤ちゃんの様子をご紹介しましょう。

妊娠12週目母体の変化

妊娠12週とは、妊娠4ヶ月で妊娠初期の後半になります。この頃には、胎盤がほぼ完成し、ママも赤ちゃんも安定する時期だといわれています。

具体的に、どのような状態なのか、みてみましょう。

1.胎盤が完成する

胎盤は、妊娠4ヶ月の終わり頃に、ほぼ完成します。

胎盤が完成すると、流産の危険性がグンと減ります。

また、胎盤が完成すれば、臍帯を通して、赤ちゃんに酸素や栄養素を供給し、赤ちゃんから二酸化炭素や排泄物を受け取って排出できるようになります。

さらに、胎盤にはフィルター機能があり、母体の血液中の有害物質が赤ちゃんに移行するのをくいとめる役割もしています。

ただし、すべての物質をくいとめることはできません。

薬の成分やアルコールなどは、フィルターを通してしましますので、注意しましょう。

2.お腹にふくらみが出てくる

ママのお腹は、少しですが、目で見て分かるくらい、ふくらみ始めます。

ママの子宮は、新生児(産まれたばかりの赤ちゃん)の頭の大きさくらい、周囲計約33㎝となります。

子宮は恥骨の上に出てくるので、お腹が少し膨らんだように見えます。

膀胱が圧迫されるため、尿意を頻回に感じたり、腰痛を感じる方もいます。

大きくなった子宮を支えるために、皮膚や靭帯が引っ張られるために、足の付け根に軽い痛みを感じる方もいます。

3.つわりが落ち着く

この頃から、つわりが段々と落ちついてきます。

妊娠12週目胎児の様子

妊娠12週目の赤ちゃんは、どのくらい成長したのでしょうか?

ほとんどの女性が、妊娠12週から超音波検査(エコー検査)の「経腹法」を受けることになります。

それまでは、「経膣法」といって、プローブと呼ばれるスティック状の器具を膣に挿入し、観察していました。

12週になると、「経腹法」といって、お腹にゼリーを塗ってからプローブをあてて検査します。

超音波検査では、子宮と赤ちゃんの様子がモニターに映し出され、心拍の音を聞くこともできます。

画像は、ママも見ることができますよ。

1.身長・体重

妊娠12週の赤ちゃんは、頭からお尻までの長さが5.4㎝、体重は10~15g程です。

赤ちゃんの身長は、頭殿長(CRL)といって、赤ちゃんの頭からお尻までの座高の長さを超音波上で計ります。

妊娠初期は成長の個人差が少ないため、妊娠週数や出産予定日の目安にもなります。

体重は、超音波で頭のいちばん長い横幅(BPD)やお腹を正面から見た時の横幅(TTD)などから計算し、赤ちゃんの推定体重を算出します。

2.心臓

赤ちゃんの心拍は、とても速く、1分間に160回ほど打っています。

これは大人の2倍くらいの速さ。赤ちゃんの心臓はとても小さく、1回に運べる量はとても少ないです。

そこで、必要とされる血液量を循環させるために、回数を増やしているのです。

超音波で聴くことができるので、是非、先生にお願いして聴いてみましょう。

3.内臓

肝臓や脾臓などの消化器官が機能をし始めます。

赤ちゃんは、ママからグルコース(ブドウ糖)をもらい、それをグリコーゲンとして肝臓に貯めていきます。

腸も赤ちゃんの下腹部におさまります。

4.口・歯

口が開閉可能になります。赤ちゃんは羊水を飲み込む、あくびが出来るようになります。

歯茎には、20本の乳歯のもとが現れていきます。

5.手・足

手足の形成は完了し、長くなっていきます。

筋肉も少しずつ、ついてきて、体を曲げたり伸ばしたり、いろいろな姿勢をとりはじめます。

キックもしていますが、まだ弱く、胎動を感じるのは、もう少し先になります。

運がよければ、その姿を超音波で見ることができるでしょう。

6.生殖器

生殖器も成長を続け、男の子と女の子の見分けがある程度、つけられるようになってきます。

しかし、しっかり性別が分かるのは、最低でも妊娠20週を過ぎた頃。それも、完全ではありません。

12~15週目の注意点

1.食べ過ぎに注意

つわりが落ち着くと、食事がおいしく感じられ、つい食べ過ぎてしまいます。

妊娠中の体重管理は重要で、太り過ぎると妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病になりやすい他、産道に脂肪がついて、赤ちゃんがスムーズに出てこられなくなります。

無事に出産するためにも、体重管理はきちんと行いましょう。

妊娠中の体重増加は、BMI(体格指数)が標準の人で7~12㎏、やせ型の人で9~12㎏ 、肥満型の人で5㎏が目安です。

計算式を使ってBMIを計算しましょう。今は、インターネットで、無料で自動計算できるサイトもあります。

BMI=体重÷(身長m×身長m) 例:48㎏÷(1.5m×1.5m)=21.3

BMIは18.5未満がやせ型、18.5~25未満が標準、25以上が肥満型となります。

週に1度は体重を測定し、500g以上増えていたら要注意です。

2.貧血に注意

妊娠すると、ママの身体は、赤ちゃんの分も含めて、血液を全身に送らなければなりません。

赤ちゃんは、ママの血液から酸素や栄養などを得て成長しています。

妊娠中は血液量が増加しますが、赤血球の増加が追いつかず、貧血症状が現れます。

貧血のおもな症状は、疲れやすい、頭痛、息切れ、めまいや立ちくらみなどです。

症状が重症でなければ、大きな問題はありませんが、できるだけ食事で鉄分が補えるよう心がけましょう。

今後に向けての準備

妊娠16週に入ると、妊娠中期となり、つわりが終わり安定期に入ります。

1.マタニティファッション

身体が大きく変化する時期でもありますから、この時期から、そろそろマタニティ用のインナーに切り替えていきましょう。

また、ファッションもマタニティ用でなくとも、お腹を締め付けないAラインのものや、靴もかかとが低いスニーカーやローヒールにし、転倒予防に努めましょう。

2.お出かけ

お腹が大きくなると体の自由がなかなかききません。この時期にお出かけを楽しみましょう。

1)美容院

妊娠初期はつわりがあり、妊娠後期になるとシャンプー台で仰向けになるのが辛くなります。

この時期に美容院に行っておくとよいでしょう。

2)歯の治療

妊娠中は口の中の自浄作用が低下し、虫歯や歯肉炎になりやすいといわれています。

医師と相談し、歯の痛み等がある場合は、この時期にしっかりと治療しておきましょう。

3)育児サポートサービスや子育て支援施設のリサーチ

産後の様々な育児サポートは自治体によって違います。

補助金がでたり、相談窓口があったり、親子イベントを行っているところも、今のうちにしっかりリサーチして、賢く活用しましょう。

4)赤ちゃんのための準備

揃えておきたいベビー用品のリストを作り、体調の良い時にお買い物に出かけましょう。

今は、雑誌などにもチェックリストを載せてくれていますので、これらを活用するのもよいですね。

すぐに購入しなくても、欲しい物に目星をつけておきましょう。

まとめ

妊娠12週目は、細胞の塊から活発に動く胎児へと発育する時期です。

超音波検査で、お腹の赤ちゃんと対面し、赤ちゃんの成長が感じられる、嬉しい時期でもありますね。

安定期の妊娠中期までは、もう一息ですよ。