赤ちゃんの1ヶ月検診って何?どんな準備をしておくといいの?【看護師が解説】

乳幼児健康診査は、母子保健法という法律に基づき、赤ちゃんが健康に育つようサポートする制度です。
生まれてから1ヶ月・3~4ヶ月・1歳6ヶ月・3歳児検診と数回に渡り実施されます。

赤ちゃんの1歳半(1歳6ヶ月)健診のチェック項目

2017.12.18

赤ちゃんの1歳健診のチェック項目

2017.12.18

赤ちゃんの3~4ヶ月健診のチェック項目

2017.12.18

赤ちゃんの1ヶ月健診のチェック項目

2017.12.18

乳幼児健康診査は、

  • 赤ちゃんが順調な成長・発達過程
  • 健康状態や発育・発達の状態
  • 先天的な病気がないか

などを見ることに加えて、育児の不安や疑問に思うことの相談の場でもあります。

是非、この機会に、日頃、困っていることや悩んでいることを相談しましょう。

1ヶ月検診は、どこで行うの?

1ヶ月検診は、出産した病院で、お母さんの産後1ヶ月検診と合わせて実施されます。
退院するときに、受診日時や方法等を病院に確認しておきましょう。

3ヶ月検診以降は、各地方自治体で実施され、時期や回数も住んでいる地域によって異なります。
自治体が実施する検診は、約1ヶ月前に、日時や場所などを知らせる通知が各家庭に郵送されるのが一般的です。

中には、自治体の発行する広報紙に掲載する場合もありますので、普段より目を通す習慣をつけておきましょう。

検診の費用はどのくらいかかるの?

1歳6ヶ月検診と3歳児検診は、自治体が公費で実施する決まりになっていますので、どこに住んでいても無料で受けることができます。

それ以外の検診は、自己負担となるのですが、無料で受けられる委託券を配布している自治体が多いです。
里帰り出産でも適用となる場合がありますので、お近くの行政機関に問い合わせて、確認するようにしましょう。

自己負担となる場合は、健康保険が適用となりませんので、3000円から7000円程度かかると思っておくといいでしょう。

1ヶ月検診では、どんなことを調べるの?

乳幼児健康診査では、その月齢や年齢に応じてチェックするポイントがあります。1ヶ月検診では、以下の内容を調べます。

身体計測(身長、体重、頭囲、胸囲)

身体計測は、赤ちゃんの発育状態を知るために行われます。1ヶ月で、赤ちゃんは、身長が約5cm、体重は約1kg増えるといわれています。

しかし、個人差が大きく、必ずしもこの大きさになっていなくとも心配はいりません。
また、母乳やミルクの飲む量が少なかったり、吐きやすかったりしても、体重がそれなりに増えてきていれば心配いりません。

頭部は、大泉門の様子も観察します。赤ちゃんの頭は、生まれた時は、多少その間が離れています。
生後14から18ヶ月で閉じるといわれています。

この閉鎖が早すぎる、もしくは、遅すぎる、または、再び開いてくると、病気や発育不良を疑わなくてはなりません。

先天性の病気の有無

胸・背中の聴診で心臓や呼吸器、腸などに問題がないか、お腹の触診で肝臓などが腫れていないかを確認します。

全身の皮膚の状態も見て、黄疸のとれ具合、あざ、湿疹、あせも、おむつかぶれなどのトラブルがないか、おへその乾き具合もチェックします。股関節が正常に開閉するかも調べます。

生まれたばかりの赤ちゃんは、生理的新生児黄疸といい、生後2から3日ごろから皮膚が黄色くなります。

しかし、これは2週間程度で消失します。黄疸が2週間以上続く場合は、病的なものでないか鑑別する必要があります。

母乳で育てている場合は、黄疸が1から2ヶ月以上続くこともあります。
これは母乳黄疸といわれ、母乳を中止すれば軽減しますので、特別な治療等は必要ありません。

おへその乾き具合は、そこから感染・炎症がおこっていないかをみます。
股関節は、脱臼していないかをみます。開排制限があると下肢の自由な動きが制限され股関節の発育が悪くなります。

そのため、早めの治療が必要になります。

原始反射のチェック

1ヶ月頃の赤ちゃんに特有の反射運動をみます。これには、次のようなものがあります。

吸綴反射(きゅうてつはんしゃ)

口唇や口角に近い頬に触れると、吸いつくしぐさをします。
1歳くらいには消失します。

モロー反射

首を後ろに反らしたりすると、両腕を広げて上げるようなしぐさをします。
生後4ヶ月くらいで消失します。

把握反射

手に物が触れると強く握りしめます。生後3から4ヶ月くらいで消失します。
赤ちゃんの神経系は、大脳の機能が未熟であるために、さまざまな反射がみられます。

これらは、発達に伴って消失していきます。正常の消失時期を過ぎても消失しない場合には、神経系の異常や発達の遅れが疑われます。

消失時期は、あくまでも目安で、個人差があります。
検診時によく見てもらい、消失していない場合は、医師に相談しましょう。

ビタミンKの補充が大事

1ヶ月検診で大事なことの1つに「ビタミンK2(ケイツー)シロップ」を赤ちゃんに飲ませることがあります。
このシロップは、ビタミンK欠乏症を予防するためのものです。

ビタミンKは、出血を止める凝固因子を作るために必要なビタミンで、これが欠乏すると出血しやすくなります。
赤ちゃんは、腸内細菌叢がまだ形成されていないので、自力でビタミンKを生成することができません。

ビタミンKは、胎盤を通過しにくく、母乳の中にもほとんど含まれていないため、この時期の赤ちゃんは、ビタミンKが不足しがちで、ビタミンK欠乏性出血が起こりやすいとされています。

ビタミンK欠乏性出血症は、生後2から4 日に起こることが多く、生後 3 週から 2 ヶ月まで発症します。

そこで、ビタミンK2シロップ1ml(2mg)を出生時(数回の哺乳確立後)、産科退院時、1 ヶ月健診時の合計 3回、経口投与するやり方が標準となっています。

1ヶ月検診の用意

1ヶ月健診の用意は次のようなことになります。事前に準備しておくと安心ですよね。

1ヶ月検診に向けて赤ちゃんの様子を記録しておこう

1ヶ月検診では、赤ちゃんの日頃の様子も含めて、健康状態や発育・発達状態をみます。

次のようなことが聞かれますので、母子手帳などに記載しておきましょう。

  1. 授乳の回数や様子
  2. 睡眠のリズム
  3. 寝ている時の姿勢
  4. うんちの色や回数

1ヶ月検診の服装と持ち物は?

服装は脱ぎ着のしやすい前開きの服がいいでしょう。
検診当日は、次の物を準備していきましょう。

  1. 母子健康手帳:保護者の記録のページは記入しておきましょう。
  2. 診察券・健康保険証
  3. バスタオル:診察を受ける時は、裸かおむつを着用のみになります。寒さ対策のためにも1枚あると便利です。
  4. 替えのおむつ
  5. ミルクなどの飲み物
  6. 筆記用具
  7. お気に入りのおもちゃ:待ち時間などにグズらないように、持ち運びしやすいものを1つ持っておくとよいでしょう。
  8. 検診のお知らせや問診票がある場合は、それらを記入して持参します。

赤ちゃんの1ヶ月健診のチェック項目

2017.12.18

検診は、育児相談の絶好のチャンス

検診では、日頃、気になっていること、心配なことを聞くチャンスです。
せっかくのチャンスを十分生かせるよう、聞きたいことを整理しておくとよいでしょう。

母子健康手帳や問診票がある場合は、そちらに記入しておくのもよいですね。
消極的な姿勢でいると、聞きたいことも聞けずに終わってしまいます。

検診は、育児の相談場所でもあります。遠慮なく、聞き、専門家からのアドバイスを頂きましょう。